「ねぇ、ルル…見なかった?」

いつもと変わらないある日のこと、生徒会室で読書をしていたルルーシュの元にシャーリーがきた。

?…いや、見ていないが……」

読んでいた本を閉じ、シャーリーを見てそう答えた。
普段なら読みながら答えるが、のことになると別。
何かあったのかと気が気でない。

「もぅ…ホントどこに行っちゃったんだろ」

「何かあったのか?」

「別にそれほど大切な用ってわけじゃないんだけど…

 授業終わってからずっと見てないから……」

その言葉を聞いてルルーシュはビックリした。
授業が終わってかれこれ1時間半は経っていて、もうそろそろ夜になる時間なのだから…。

ガタンっとルルーシュはいきなり席を立った。

「ルル?」

そんなルルーシュを見てシャーリーは少しびっくりする。

「もぅ遅いしシャーリーは寮に戻ったほうがいいだろう」

「えっ?ルルっ」

ルルーシュはシャーリーにそう言うと生徒会室から急いで出ていった。









星空の下で











「どこに行ったんだ………」

先ほどからの携帯に電話をかけるが一向に出る気配がなかった。
カバンは教室にあるのだから帰っているとは思えない。
この学園内のどこかにいるはずだ。
そう思いルルーシュはずっと探していた。

「っ…ホントにどこにもいない……何かあったのか……」

こんなに探しても見つからないに何かあったのではないかと心配になる。



「そういえば…あそこまだ見てなかったな……」

そう言ってルルーシュはまだ行ってない場所へと向かう。





扉を開けると冷たい風がルルーシュの髪を撫ぜた。

そう、行ってない場所というのは学園の屋上だ。

「まさかこんな場所にこんな時間までいるわけが…」

屋上を見渡すルルーシュの目にふと何かが入る。
もう、辺りは暗くなりその何かも暗くてわからない。
ルルーシュは近づいていった。

近づくにつれその何かがわかる。



「…こんなところにいたのか……」

そこには寒いのか丸まって眠っているがいた。
ルルーシュは頭に手をあて大きなため息をつく。

「こんな寒い中そんな格好で寝たら風邪引くだろうが…」

そう言って起こすためを揺らす。

起きろ」

「ん…むぅ……」

反応はあるものの一向に起きる気配がない。

「っ…無防備すぎる……」

ここの女子の制服のスカートの丈は異常に短い。
は丸まっているため危ないラインぎりぎりまで見えている。
ルルーシュは理性を保ちつつ「最初に見つけたのがオレでよかった」と思った。

、お願いだから起きろ」

先程より強く揺さぶった。
これ以上無防備に眠ってられるのはさすがにやばいと思ったのであろう。

その願いが通じてかがゆっくりと瞼を開けた。

むくりと体を起こし、寝ぼけているのか手で目をこする。

「むぅ…寒い……」

ブルっと自分の体を抱き身震いをする。

「起きて第一声がそれか」

目をこするを可愛いと思いつつ、ルルーシュは「はぁ」とため息をついた。
いきなり隣から声が聞こえての肩が跳ねた。

「ル、ルルっ!なんでここに?」

今ので一気に目が覚めたのか、隣にルルーシュがいることにびっくりする。





「あ、そうか…私、あまりに日が気持ちよすぎたからウトウトして寝ちゃったんだ」

ルルーシュから話を聞いては今日の出来事を思い出した。
ルルーシュはまたため息つきたくなったが、無事だったからよかったと安心する。

「シャーリーには連絡をいれておくんだな。心配してたぞ?」

「うん、あとで電話する…ルルもこんな遅くまで探してくれてありがと」

嬉しそうににっこり微笑む。
その笑顔がとても愛おしく感じた。

「なぁ、っ」

「ねぇ、ルル!アレ見て!!」

ルルーシュが決心して言おうとしたとき、がその言葉を遮った。
やっと覚悟を決めて言おうとしたときに遮られルルーシュは落ち込む。
諦めて、が見てと言って指差した方へ向くことにした。

するとそこには夜空一面、キレイな星が広がっていた。



「あの頃を思い出すね…」

「あぁ…」

「昔私やルル、ナナリー、ユフィ…そしてマリアンヌ様と見た星空と変わらない…」

「…あぁ」



しばらくの間2人は星空を見ていた。

「なぁ、…」

「ん?」

話しかけられルルーシュの方へと向いた。
アメジストの瞳と真紅の瞳が絡み合う。

「あの頃と変わらないものはまだある…」

「え、何??」










「オレのに対する想いだ…。





 あの頃と変わらず…お前のことを愛している」










先程言いそびれた言葉を言った。
ルルーシュはずっと言いたかったことを言えたことに満足をする。
が、肝心のの反応がなかった。

…?」

暗くてよくわからなかったが、よく見るとの顔は真っ赤になっていた。


「…ホント?」

やっと発した言葉はそんな言葉だった。

「オレがに嘘を言ったことなんてあったか?」

ルルーシュのその言葉に思いっきり首を横に振った。





「私も…ルルのことが……スキ……」





声は小さかったが、確かに聞こえたその言葉にルルーシュは嬉しくなった。

っ」

華奢なその小さな体を強く抱き締めた。

ルルーシュはの顎に手をそっと添えて上を向かせた。
自然とも目を閉じた。



そして、触れるだけの甘く優しいキスを送った。






































あとがき

 ルル短編2作品目です。
 頑張って甘くしましたが…甘さが足りなかったらすみません。

 アニメの19話ネタをちょっと出してみました。
 あのシーンすごく好きなんです。
 主人公も出演させてみたり…。
 コーネリアはいないんだなぁっと。w
 あのシーン、ルルとユフィが手をつなぎながら星空を見ていますが、
 ここでは主人公と手をつないで見ていたということにしてください。(笑
 夢なんですから別に構いませんよね。w

 ここまで付き合っていただきありがとうございます。
 恒例のチョコっとオマケが下に…。
 あまぁいお話です。w
  -----20070323-----












































―オマケ―

「ふふ」

「急に笑ってどうしたんだ?」

「ううん…ただ、ルルをスキになれて私は幸せだなって」

嬉しそうにルルーシュにとって嬉しい言葉をはサラリと言った。

ルルーシュはその言葉に顔を真っ赤にした。
そんなルルーシュの顔を見てはびっくりする。

「うわぁ、ルル顔が真っ赤」

「っ、見るな!」

慌てるルルーシュを見てクスクスと笑うが面白くなくて
ルルーシュは彼女の腕を引っ張り自分の胸に彼女の顔を押し付けた。

「わぁ、ルル!苦しいよ〜」





ルルーシュの顔の赤みが引くまでずっとこの状態が続いていた。






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