「…ねぇ、ユウ」

「…何だ」

「この状態…つらくなぁい?」









気まぐれなアナタ










私を後ろから抱き締める形で座っているユウに私は話し掛けた。
ユウより一回りくらい小さい私はすっぽりユウの中に収まっている。

「…さぁな」

そんな恥ずかしい状態にはユウは全然気にしないというように私の髪でさっきから遊んでいる。
まるで猫が毛糸玉にじゃれているみたいに。
しかも、もぅ片方の手は私の腰に回されている。

「……そっか」

がっくりうな垂れる私の様子に察知してか、ユウは淋しげな瞳で私の顔を覗き込む。

「……は俺とこうしているの…嫌か?」

うぅ…そんな瞳で私を見ないで……。
ユウがそんな瞳するなんて珍しい…。
私…その瞳に弱いかもしれない…。

「そ…んなことないです……」

そんな捨て猫みたいな瞳されて嫌なんて言えないです。
…実際嫌じゃないんだけど……やっぱり恥ずかしいの。

「なら構わないな」

そう言ってニヤリと微笑んでユウはまた私の髪で遊び始めた。
ユウって時々甘えん坊さんになるのよね…。
嬉しい反面ちょっと困るのよね…だってこの体勢すごく恥ずかしいんだもん……。



「ぁ、ねぇユウ?アメちゃん食べない?」

「飴?」

「うん!今日ね、アレンからもらった…」

はっ!!
わ、私言ってはいけないことを……!?
私の口からアレンという言葉が出た途端、ユウは私の髪で遊んでいた手をピタリと止める。

「……モヤシから?」

「……」

どうしよぅ…やっぱりユウ怒ってる。
表情はわからないけど声が怒っているもの…。
ユウには絶対アレンの話はしちゃいけなかったのに……。
2人きりのときならなおのこと…。

「……モヤシから?」

「…ぅ、うん……」

「……チッ」

あぅ…今舌打ちしたよ?
ユウすごく怒ってる…。
どうしよう……。

「…ユウ?」

「……何だ」

「ぁ、アメちゃんいらない?」

って、私何言ってるんだろっ!?
不機嫌になった理由を突き出して……。
私のバカ…。

「…何味だ」

アレ?ちょっとは大丈夫??
それ程機嫌悪くないのかな?

「いちごみるくだよ」

「(ピキ)…いらねぇ」

いちごみるくといういかにも乙女な感じに反応して、ユウはすごく機嫌が悪くなる。
…後ろ向くのが怖い……。
声、1オクターブ位低くなってるよぉ?
何でいちごみるくあげるなんて言っちゃったんだろ。



「……」



あぅ…。私がいろいろと考え巡らせている間にユウの機嫌が悪くなっていってる…。
ホント、どうしよぅ。
ぁ…なんか泣きそう。

「……

「ぇ?何…きゃっ!?」

急に呼んだかと思うと、ユウは私を持ち上げてくるっと方向転換して、私を正面から抱き締めた。
ユウの胸に顔を埋める形になる。
ユウの顔が見えない。
なんかさっきょり恥ずかしい…かも。

「ゆ、ユウ…?」

私は恐る恐るユウを見上げてみる。
その瞬間ユウの顔がものすごく近くに迫ってきて、それから……。



「スキがありすぎだ」



っ……な、なんなのよぉっ!?
何でいきなりキ…キスなんて…っ。
きっ機嫌悪かったんじゃなかったのぉ!?
うぅ…私の顔、今絶対真っ赤だ…恥ずかしい……。

「…ユウぅ……どぅして…急に」

私の顔を見て、ユウは満足した感じで…。
ニヤリと笑みながらユウはまた私をぎゅって抱き締める。



「ひとつ言っておく…、モヤシには近づくんじゃねぇ」

「ぇ?何で??」

「…アイツは危険だからだ。……お前は俺だけ見てればいいんだよ」

…なんでそんな恥ずかしいセリフそんな簡単に言えるのかしら……。
ユウらしいと言えばユウらしいんだけど…。
でも、アレンくんのどこがキケンなのかなぁ??



ユウは気まぐれ。
いつも自信満々で、余裕があって、でも時々甘えん坊さんになるの。
…私はそんなユウも大好きなの。





「ねぇ…ユウ」

「…何だ」

「この状態つらくない?」


こんな私たちのやりとりは永遠に続く……?







































あとがき

 初のDグレ夢です。
 初を飾ったのは神田ユウです♪
 私はアレン&神田が好きっこですww
 次はアレン書かなくては…。

 主人公視点です。
 甘々です。
 神田の性格崩れてますね…。
 申し訳ないです。
 主人公ラブな神田なので…ww

 では、下には恒例のほんのチョコっとオマケが…。
 神田の心境かな?w
 ではでは〜♪
   -----20070406-----












































―オマケ―

ぜってぇ理解してねぇだろうな…。

クソッ…モヤシのやろう……。
いちいちちょっかい出しやがって…。



…まぁ、何しようが無駄だがな。



アイツはもぅ俺のものだからな。





だが…モヤシのやろう……ブッコロしてやる…。






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