「川田」
「はい」
「栗原」
「はい」

ただ今理科の授業中。
先日行った、テストが返却されているときのこと…。



『ふぁ…眠いです……結局あまり睡眠とれませんでしたし…』

は手で口を隠しきれないほどの大きなあくびをした。
昨晩、とある理由であまり睡眠がとれなかったのが響いているようだ。



「沢田」
「はい」

『ぁ…ツナくんの番だ』

ツナの名前が呼ばれはそちらを見やる。

「ち」

先生、根津が舌打ちしたのが聞こえた。
と、ツナが答案を取ろうとしたとき…。

「あくまで仮定の話だが……。
 クラスで唯一20点台をとって平均点をいちじるしく下げた生徒がいるとしよう」

『あの先生…何が言いたいのでしょう……』

「エリートコースを歩んできた私が推測するに、
 そいうい奴は学歴社会において足をひっぱるお荷物にしかならない。
 そんなクズに生きている意味あるのかねぇ?」

そう言い終わったと同時にツナの答案がペランとめくれる。

「うわーーーーっ」

「見えた!」
「わ、26点!」
「やっぱダメツナか…」

ツナの答案が見えてどっと笑いが起こる。
そんな中1人だけ根津に対して怒りを抱いていた。

『なんて最低な人なんでしょう…。あんな方が先生なんて信じられません。
 いくらエリートコースを歩んだとしてもあの方は人間として最低ですね』



その時ガラッと教室の戸が開いた。








標的4 退学クライシス










『ぁ、はーくん』

そぅ、獄寺が登校してきたのだ。
登校してきたといってもやはり遅刻で、根津が注意する。

「コラ!遅刻だぞ!!
 今ごろ登校してくるとはどういうつもりだ!!」

「ああ!?」

獄寺はそんな根津にギラッと睨みをきかせた。
そんな獄寺に「うっ」と根津は怯える。



「やっぱこえーよあいつ…」
「先パイ達しめ返したって話だぜ」

コソコソとクラスの子が話す。

『はーくんホントは優しいのに……皆にわかってもらえないの悲しいですね……』

幼馴染が恐れられているのには悲しそうだった。
そんなを余所に獄寺はツナの元へズンズンと歩んでいく。
そして……。

「おはよーございます、10代目!!」

大きな声で頭を下げながらツナに向かってそぅ言った。
その瞬間クラスはザワザワと騒がしくなる。

「なっ」
「どーなってんだ!?」
「いつのまに友達に?」
「いや…きっとツナが獄寺の舎弟になったんだよ」



『ふふ、はーくんらしい』

は嬉しそうだ。
と、そんな時…。

「あくまで仮定の話だが、
 平気で遅刻してくる生徒がいるとしよう。
 そいつはまちがいなく落ちこぼれのクズとつるんでいる。
 なぜなら類は友を呼ぶからな」

根津がそう言った瞬間、大きくガタッという音がした。
皆そちらを見やる。
そこにはが立っていた。

「え???」

ツナや皆びっくりしていた。

「どうしたんだ

根津がに聞く。

「あなたは…」

「ん??」

「あなたは人間のクズですね」

「な!?」



根津だけではなくクラスのみんなは驚いた。
あのがそのような言葉を発したからだ。

、先生の聞き間違えか?」

根津は信じられないという顔をしている。

「聞き間違えでもなんでもないですよ。
 あくまで仮定といっても、生徒にそのような話ばかりする先生は最低です。
 ツナくんも獄寺くんもボクの友達です。
 ということはボクもクズということになりますね」

がそう言った瞬間クラスがざわつく。

「ぇ、がツナの友達!?」
「しかも昨日転入してきたあの獄寺とも!?」
きゅん…かっこいぃ……」

一部違うことを考えている生徒もいるが…。
そんな生徒を余所に根津はの肩を掴みながら言う。

、考え直せ。
 アイツらとつるんでいることは人生の汚点だ。
 君のような生徒はあぁいう連中とつるんではいけないのだよ。
 君はアイツらとは全く違うのだからな」

その言葉にの怒りは限界まで達した。
そして、口を開こうとした瞬間。

「おぃおっさん、よく覚えとけ」

根津はの肩を離し、その声の方へと向く。
と、ガッと胸倉を掴まれた。
獄寺だ。

「10代目沢田さんへの侮辱はゆるさねえ!!!
 あと、汚ねぇ手でを触ってんじゃねえ!!!!」

「!」

クラスの皆驚き静かになる。
ぎゅうぅぅと根津の首を絞める獄寺はニカッと笑いながらツナやの方を見やる。

「10代目、落とします?こいつ」

ぎゅうぅぅとなおも絞め続ける。
ツナは困っているようだがは嬉しそうな顔をしていた。










「何故私だけ呼ばれなかったのでしょう…」

「何か言った」

「ぁ、いえ…」

昼休みになり、約束どおりは応接室にきていた。
午前中の授業中のことでツナや獄寺は校長室に呼び出されたのに、
自分も一緒に問題を起こしたのにも拘らず、呼び出されなかったことに対し不満を抱いていた。
それと同時に2人の心配もしていた。

そんな上の空のを見て、雲雀はおもしろいはずもなくムッとしている。
そして口を開いてに話し掛けよう(文句を言おう)としたとき。

「すみません、教室戻りますね」

と、雲雀の返事も聞かずにそそくさとは応接室を出て行った。

残された雲雀はというと…。
もちろんのこと不機嫌な顔をしていた。
その後、応接室に入ってきた草壁が八つ当たりされたのは言うまでもない…。










は廊下を走り、急いで校長室へと向かっていた。
とその時、ドーンドーンとグラウンドの方から大きな物音が聞こえてくる。

「なんの音…って、うそ……」

はグラウンドを見てびっくりした。
グラウンドが爆発しているのだから。

「獄寺くんのダイナマイトしかないな…アレは……」

そう言って走ってグラウンドへ直行した。





そこには案の定ツナと獄寺と…リボーンがいた。

「派手にやってますね」

か」

はリボーンに話しかけた。

「何故このような事態に?」

「タイムカプセルを掘り起こしてるんだぞ」

「タイムカプセル??」

その意味がわからなく、経緯を聞こうとしたとき、根津がグラウンドに現れた。

「獄寺と沢田だな!
 グラウンドで何をしているかーっ。
 即刻退学決定…」

そぅ言う根津の言葉を遮るかのように獄寺があるものを根津の前へと差し出した。
そのあるものというのは…。

「15年前のカプセルはでてこなかったが、
 かわりに40年前のカプセルがでてきたぜ」

獄寺はそぅ言いながらカプセルを開ける。

「なんでエリートコースのおまえのテストが平凡なうちの中学のタイムカプセルに入ってるんだ?
 しかもこの点数。んだコリャ!?」

「そ、それは………」

「あらら、最低な点数」

!?」

そぅ、そこには2点やら6点、0点と書かれた根津の昔のテストの答案が出てきたのだ。





―根津銅八郎(55)
 学歴詐称で解任
 (実は5流大卒)










「ぅーん…」

ツナと獄寺の退学騒動は一件落着した。
そんな中、は1人屋上で悩んでいる様子だ。

「最近のボクはおかしい…」

周りに人がいないことはわかっているが、この間のこともあるせいか、男の声で喋る。

「球技大会のときのあの発言や今日の授業のこと…。
 ボクは何故そんなにツナくんを気にかけるんだ……」

「そろそろ観念したらどうだ」

「……リボーンさん」

の後ろにリボーンが立っていた。
振り向かなくともにはわかる。

「…いやですよ……何度言われてもボクは入りません」

「だが、ツナのことが気にかかるんだろ」

「それは友達としてですよ……」

そぅ言ってはリボーンを残し屋上を後にした。

「友達として…な……」

残されたリボーンはそう言ってニヤリと笑っていた。





































あとがき

 やっと書けました、原作4話目です。

 どぅやってヒロインを介入しようかと考えた末…。
 こんな感じに…。
 上手くいかないですね。

 ヒロイン根津みたいな人間が大嫌いです。
 まぁ、あんな人間好きになる人はいませんよねw
 根津がヒロインに優しいのは素行がいいのもありますが
 成績もいいからです。(わかってるかもしれませんが一応w)
 獄寺と同じでヒロインもテストは満点です。

 ヒロインは段々ツナが気になっていっています。
 これからどうなるのでしょうか…爆

 昼休み入れました。
 モチロン雲雀さんに会わせるためです。
 あまり絡みありませんが…(;´・ω・`)

 次は久々の山本登場ですねw
 1話目ちらりと出して放置する最低な管理人…。
 決して嫌いなわけではありませんよ!
 むしろ好きな部類なのでw
 ただたんに出す機会がなかっただけで…爆

 そんなこんなで次は5話をよろしくお願いします♪

-----20081102-----





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